はなわの独り言

2013年4月・5月

はなわの独り言 Vol.22 「夢のルームシェア!?の巻」

 ちょっと前のことになりますが、実は僕の奥さんと3人の子どもたちは、僕と35年ローンを東京に残して、故郷の佐賀に帰っちゃったんです。元気に暮らすんだぞ、勉強しろよ、ちゃんと歯を磨けよ…大きく手を振りながら涙で見送る、素晴らしい父親がそこにいました。搭乗口に吸い込まれる家族の姿。同時に、首をもたげるドロドロとした欲望。ふっふっふっ、ふぁっふぁっふぁっ! これで遠慮なく、あの頃のようなシングルライフをエンジョイできるばい!! 予定では、そのはずでした。しかし、蓋を開けてみると、仕事に炊事、洗濯、掃除…自分のお世話がこんなにも大変だったとは…大きな計算ミスでした。トキめく余裕ひとつない、ただ忙しいだけの毎日。このままでは、ただ歳をとった独り身のオジサンと化するだけで、甘い恋は遠のくばかりです。

 悩んだ末に、僕は発射ボタンを押すことにしました。言うならば、事務所の後輩芸人を僕の家に住まわせながら立派に育てますボタン。家賃をしっかり徴収しながらも家事全般をやらせて、ローンを軽くすると同時に時間的な余裕を生みだす、という一挙両得ミサイルです。呼びかけに手を上げた後輩の中から、キレイ好きか、クルマは運転できるか、体臭はきつくないか、実は水虫じゃないか…数々の高いハードルをクリアした者は‘虹鱒’の今田と‘ジャウー’沢田の2名。現在、このふたりとの3人暮らしなのですが、早速、とんでもない大事件が起きました。ある日のことです。「ちゃんと部屋掃除してるかな」と後輩の部屋をのぞいてみると…なんとそこに僕の部屋の引出しにしまっていた○○ビデオが無造作に転がっているではありませんか!! しかも、僕の秘蔵コレクションの中でも一番大切にしている宝モノが、です!! まさか、と目を疑いました。が、やはりベッドのそばに転がっているそれは、紛れもなく僕の秘宝館に展示していたアレです。今、この件について、モノがモノだけに深く悩んでおります。警察を呼ぶべきなのか? 図書館として開放すべきか? はたまた感想文まで書かせるか?アドバイス、お待ちしております。

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